電気用品を下請で製造する場合の手続き(PSE)
2016年8月29日 / 電気用品安全法
許認可申請手続き専門の東京都府中市の行政書士あだち事務所の足立聖人です。
電気用品の製造・輸入事業者の義務
電気用品安全法では、電気用品の製造・輸入・販売事業者のそれぞれに対して、履行するべき義務を規定しています。
ビジネスの形態が多様化しており、工場を持たず製品開発と設計だけを行うファブレスメーカーも増えてきています。
ファブレスメーカーは製品の企画、開発、設計と製品の販売などを行い、製品の製造は他社の工場に委託しています。
ファブレスメーカーが電気用品安全法の規制対象の電気用品を他社に製造委託する場合、どのような手続きが必要になるのでしょうか。
電気用品安全法の規制対象製品を他社の工場に製造委託する場合、その電気用品を製造する工場が日本国内にある場合と海外にある場合で対応が異なります。
日本国内の工場に製造委託する場合
日本国内の工場に製造委託する場合は、日本国内の工場が製造事業者になりますので、委託先の工場が製造事業者になります。
製造事業者である製造委託先の工場は、製造事業の届出の手続きのほか、技術基準の適合などを履行する必要があります。
製造する電気用品が特定電気用品である場合は、登録検査機関の適合性検査を受検して、交付された適合証明書を保管しなければなりません。
ファブレスメーカーは販売事業者になりますので、製造委託先の工場で製造された製品が電気用品であることの確認と、PSEマークが適切に表示されているかを確認する必要があります。
このように日本国内の工場に製造委託する場合は、製造事業者は製造委託先の工場になりますので、PSEマークに近接して製造委託先の工場の事業者名を表示しなければなりません。
海外の工場に製造委託する場合
海外の工場に製造委託する場合は、海外で製造された電気用品を輸入することになりますので、ファブレスメーカーが輸入事業者になります。
輸入事業者であるファブレスメーカーは、輸入事業の届出の手続きのほか、技術基準の適合などを履行する必要があります。
技術基準の適合や特定電気用品である場合の登録検査機関の適合性検査などは、輸入事業者であるファブレスメーカーの責任で海外の製造委託メーカーに委託することもできます。
海外の工場に製造委託する場合は、ファブレスメーカーは輸入事業者になりますので、PSEマークに近接して輸入事業者であるファブレスメーカーの事業者名を表示しなければなりません。
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