トラベル用品・旅行用品と電気用品安全法例外承認(PSE)
2017年3月13日 / 電気用品安全法
許認可申請手続き専門の東京都府中市の行政書士あだち事務所の足立聖人です。
海外旅行に変換プラグを買っていくことも
トラベル用品といえばスーツケースや収納用品が思い浮かびます。
外国ではコンセントから取れる電圧が日本の100Vと違ったり、コンセントの形状が違ったりすることがありますので、外国に旅行に行く前の準備段階で変圧器や変換プラグを買って行くことが多いですね。
パソコン、スマートフォン、デジタルカメラなど外国に持って行く家電製品の充電器やACアダプターの多くは240Vまでの高い電圧まで広く対応しているので変圧器が必要になるケースはあまり多くありませんが、コンセントの形状が違うと日本から持って行った家電製品のプラグが差し込めずとても困ることになるので変換プラグが必要になるケースは多いのではないでしょうか。
変換プラグは電気用品安全法の対象
変圧器や変換プラグを日本で販売するには、PSEマークが表示されている必要があり、PSEマークを表示する製造事業者や輸入事業者は、事業の届出、技術基準の適合、登録検査機関での適合性検査の受検、自主検査など多くの義務を果たさなければなりません。
実際に家電量販店、雑貨店、インターネットショップで外国旅行者向けのトラベル用品として販売されている変換アダプターにはPSEマークの表示が無いものがありますが、それらは違法に販売しているのでしょうか。
それらは日本で使用されるものではないため、電気用品安全法に基づいて手続きをすれば、日本の技術基準に適合していることを確認していなくても、PSEマークの表示をせずに販売することができるのです。
電気用品安全法第8条では、電気用品を製造・輸入する届出事業者に技術基準への適合を義務付けていますが、特定の用途に使用される電気用品の製造・輸入する場合で経済産業大臣の承認を受けたときには、届出事業者はその義務を免除されるとなっており、外国旅行者や外国人観光客向けにに販売する場合がその「特定の用途」にあたるのです。
電気用品安全法の例外承認
この経済産業大臣の承認を受ける申請手続きを「例外承認申請」といい、例外承認を受けると技術基準の適合やPSEマーク表示の義務が免除されます。
例外承認申請の次のようなポイントがあります。
- 製造又は輸入の届出事業者であること。
- 外国の規格に適合していること。
- 日本人外国旅行者、外国人観光客のみやげ用として販売すること。
- 日本人外国旅行者、外国人観光客のみやげ用として販売することをエンドユーザーまでの販売ルートで徹底すること。
- 日本では使用できない旨を、梱包と現品に表示すること。
変換プラグにスマートフォンやデジタルカメラのUSB充電にも使用できるUSB充電ポートが付いているものがありますが、変換プラグだけの機能のものとUSB充電ポートが付いているものは電気用品安全法では別の区分になります。
例外承認申請は多くの書類が必要になるとても面倒な手続きです。
行政書士あだち事務所では例外承認申請の手続きを代行いたしますので、お気軽にご相談ください。
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